失敗した


 失敗、失敗
先月中旬に川畑1号へ植えたツボクサがほぼ壊滅状態だ。
一昨年から栽培をしており、この秋に株分けをしたところ600株程になったので、半分を畑に植えたのだが寒さと鈴鹿下ろしに吹かれての乾燥でダメになったようだ。
自宅に置いてあるポット苗は何んとも無いので油断していたが、畑の方は惨たるありさまである。
畑は自宅から1キロも離れてないのだが、自宅の庭では母屋が風除けになっているので寒さが緩いらしい。
元々の採取地は北向き斜面の吹きっ曝しであり、自宅の庭で2冬を越していたから耐寒性はあると思っていたのだが、甘かった。
取り敢えず、ダメ元でビニールを掛けてきた。明日はビニールのトンネルで覆う予定だが、1割も助からないだろう。

 ツボクサだろうとは思っていたものの、今ひとつ自信が無かったが、ネットに写真を載せたところ石垣島でツボクサを栽培してみえる、もまだ工房(http://tubokusa.com)の彦田治正さんより、ツボクサであろうと認定?されて喜んでいた矢先の悲劇(^_^;だけに悲しい。
自宅のツボクサも念の為に先日完成したビニールハウスに取り込んだが、返す返すも残念。
 たかが、山や湿地に生えている雑草だが、これを栽培するとなると、全くの資料が無いので難しい。セリ科なので、セリやミツバを参考にしているが、ちょいと油断をすると今回のように落とし穴へ落ちてしまう。
失敗で学んだのは、ツボクサは湿潤地を好むので冬の乾燥に注意をする事。中部地方以北で栽培するには温暖地でなければ保温するのが好ましいと言う事だ。

 前にホームヘルパー2級の講習を受けたのだが、実習に参加して驚いたのは、介護施設では身体は丈夫なのに、痴ほう症の老人が非常に多いと言う事であった。薬草を栽培していたので、それに効くと言われているのにアシュワガンダがある事は知っていたのでその栽培に力を入れたのだ。
これについては富山大和漢医薬学総合研究所の東田千尋准教授が有名だが、ここの小松かつ子教授もセキショウやウコギのボケ防止機能について研究をされているので興味深い。
アシュワガンダは苦労の末に、栽培や商品化に目途を付けたが、残念ながら昨年に食薬分類で薬指定を受けたので、自家消費へと規模を縮小した。
インド伝統的民間療法のアーユルベーダーではアシュワガンダだけでなく、ゴッコラ=ツボクサもアルツハイマーの予防になると言われているので、代わりと言っては何だが大いに広めたいと願っている。
東南アジアでは普通に野菜として食べられているので、是非とも日本でも普及させたいのだ。

日本で普及しなかったのは、たぶん小さ過ぎて食べでが無く、同じような所に生えている三つ葉やセリの方が採取効率が良かったからだと思う? それに種が非常に発芽しにくく、匍匐茎で増やす為に増産が簡単にできないからだろう?
アシュワガンダの栽培を始めた頃は、国内で量産していた所は少なかったので、全国から種の注文があったが、ツボクサも全国に苗を広められないかと期待している。
優良種の選抜や栽培方法の研究は、広く人々に認知されれば何処からか起こってくるはずであり、期待したい。
日本からボケ老人を減らすために、ツボクサが食卓に並ぶよう頑張ろう \(^_^;/

原点へ


久し振りに昔通った小学校へ行ってみました。木造校舎が国登録有形文化財(建造物)になっているので、活用事業の一環として、公開講座「昔なつかし木造校舎 来てみて知って白川小学校」と言うのがあったので行って見たのです。
懐かしい校舎に触れ、懐かしい人に会い、有意義な話を聞くこともできました。
 
 おもへばこの小学校を出て、町の中学校へ通うことで外の世界に触れ、それからは外へ外へと出た。そしてより遠く、より高く飛ぼうとしたが、結局は遠くへ出たものの、高くへは飛べなかった。
どこが間違っていたのだろうか?
 それは知識としては知っていても実践しなかったからであり、幻想に溺れたからである。再度確認しよう、若き日に読んだ、谷川雁の詩の一節を
(「段々降りてゆく」よりほかはないのだ。飛躍は主観的には生まれない。下部へ、下部へ、根へ、根へ、花咲かぬ処へ、暗黒のみちる所へ、そこに万有の母がある。存在の原点がある。初発のエネルギイがある。『原点が存在する』)


 時代の子として、下へ降りていく事が尊いと信じ、それを目指したはずなのに、いつの間にか上を目指すようになっていた。飛んではぶつかりを重ね、昨年は物理的にも車にぶつかり満身創痍だ(^_^;
 百姓の次男坊として生まれ、この白川村立白川小学校へ入学したのである。吾は山の子田舎の子だ。アクティブに生きられる時間はもうそれ程無いだろうが、残された人生は精一杯土を掘り下げていこう。

ミニ・ビニールハウス完成


ミニ・ビニールハウスがほぼ完成した。手間が掛かりすぎだが、それだけ作業動作が遅くなったのと、サボリ癖が身についてしまい、すっかり隠居仕事になってしまったようだ。
これは言わばプロトタイプで、幾つか作ろうと考えている。シルク印刷業を自営していた頃に、工場内を仕切る為に購入したビニールが余っているのと、購入したまま使っていない大きめのトンネル支柱がたくさんあるので、なんとかそれを活かしたく思っている。
構造的には稲の育苗用ビニールハウスを小さくしたようなものだが、小型化してあるので中では背を屈めて作業をしなければならない。作業性を考えると背を高くしたいのを、風に弱くなるので低くしたが、実際に使ってみて次の大きさを決めたい。
ともかく育苗ハウスは出来たので南方系ポットの避寒用を至急に作らなければならないのだが、これに時間を取られて他の仕事に手が回ってない。種まきはまだなので、こっちにポットを入れて何とか凌ごう。

さて、種まきの準備も出来たので、来年の作付けを考えねばならない。
しかし、その前に、今年は手を付けれなかったので、今やイノシシの運動場になっている山の畑を何とかしなければならないな。
隣の畑との境に石が並べてあるのだが50センチもある大きな石をゴロゴロと転がしているのには驚いた。恐らく石の下のミミズでも取ろうとしたのだろうが、民家から50mも離れていない。
問題は、何十年と、いやもっと前かもしれないが、守られてきた低い石垣が壊される程に獣害が酷くなった事だ。
畑には大きな穴がいくつもあり、整地作業を考えると萎えてしまう。そして苗を植えつけても同じように穴だらけにされるのだ。
今は狩猟シーズンだが、ハンターも老人ばかりであまり期待できない(^_^; 昔は犬が放し飼いにされていたので、獣害が少なかったと言う。共同ネコがいるのだから、集落全体で共同犬を飼ってイノシシや猿を駆逐できないものだろうか。
獣害に悩む地域に限り規制緩和があっても良いだろう。

畑を荒らすイノシシに復讐するために、罠猟の免許を取ろうと考えたが、取らずにいる。
免許取得やその更新にお金が掛かりすぎるのだ。狩猟免許はそれに関わる人達の利権となっているので、高くなっているのだが、獣害を減らすためにもっと安く狩猟免許を取れるようにしてほしい。
また公安警察は国民から銃を取り上げる事ばかり熱心で、山村の獣からの自衛力を奪うばかりだ。
機動隊は遊んでいるだろうから勢子にし、SATを射撃手としてイノシシや鹿狩でもしろと言いたい(^_^)

をのこのかたち


facebookで友達にしていただいている地元作家の 楢原 富美子(木原しう)さんの新刊書『をのこのかたち』(草土文化)を読んだ。
賛すれば、内輪褒めと叩かれるだろうし、貶せば著者に会った時に困るので、感想文はチラシの裏にでも書いて置くこととする^_^;

冬の準備


 今日より12月だからと言う訳でもないでしょうが、とても寒い一日。
そんな中で、いささか泥縄の感がありますが、ミニビニールハウス作りに精を出しておりました。
南方系ポットの避寒用と種まき用の2棟を予定しており、これは育苗用で地中には農用電熱線が張ってあります。植物が生長するには17度ぐらいが良いのですが、電気代が勿体無いので、サーモの温度は凍死さえしなければよいと7度に設定。

 紅葉が盛りですが、この木も切らねばなりませんね。
父と一緒に山取りしてきた木ですが、大きくなり過ぎたので、体力のあるうちに伐採しようと思います。
人生も白秋は半ば過ぎ行き、春の来ない黒い季節を準備する寂しさよ

 コラコラ、温室作りで黄昏てちゃダメだろ
「世界中の肥満女性を喜ばせる」を目標に頑張るハズでは(^_^)

半枝蓮(ハンシレン)


鈴鹿山麓もすっかり寒くなりました。
秋には様々な薬草の花が咲いていた庭も、今ではツワブキとこの半枝蓮(ハンシレン)ぐらいです。
半枝蓮はシソ科タツナミ草属の植物ですが、中国ではガン治療に良く使われているそうです。
経験でガンに効くらしいが、どのような成分がどんな働きで効くのか、副作用はどうかなどが判ってないので、新薬開発に鎬を削る世界中の製薬会社や大学が研究しているようですね。
一発当てれば凄い利益を生むわけですから。

 ニチニチ草には有名な話がありますね。
1964年、名市大の稲垣勲教授が金沢大で行われた生薬学会で、ニチニチ草のアルカロイド成分がガンに効くとの研究発表をしたが、動物実験まで。当時の名市大薬学部の研究設備ではそこまでが精一杯だったとか。
ところがその2年後、アメリカの製薬会社イーライリリーのゴルマン博士が、京都で行われた国際天然有機化合物討論会において抗癌作用を持つアルカロイドの化学構造について発表したそうな。もちろんすぐに薬として販売。
今でもイーライリリー・アンド・カンパニーが製造し、国内では日本の製薬会社から販売されているようです。
名市大関係者はとても悔しがったそうですねえ、ニチニチ草のアルカロイド成分がガンに効くアイデアだけ出して、膨大な利益は全てイーライリリーが得たわけですから(^_^;

 ニチニチ草は薬指定を受けているので苗しか販売できないが、半枝蓮は効能を謳わなければ販売できる。
うまく種を取って来年は本格的に栽培するかな(^_^;

               ハーブ・薬草 鈴鹿山麓 自然生村

センブリ


今日はセンブリを取りに行く。鈴鹿の山裾に群生地があり、かなり人目につく所だが、花が小さいので気付かれないでいる。
駐車場脇なので、みんなに知られたら忽ち消えてしまうだろうな(^_^)

 このセンブリ、千回煎じても苦いと言われるほどなので、古くから苦味健胃薬として用いられている。そして近頃ではセンブリの成分に抗炎症効果があるとかで育毛剤や育毛シャンプーにも用いられるようになった。
頭が寂しくなった方には気がかりな薬草だが、脱毛を防ぐ効果はあるものの、育毛効果は無いらしい?

 お前、頭がかなり薄くなっているから取りに行ったのかと言うと、そうでは無い。
実はこのセンブリの栽培は非常に難しく、かって挑戦した事もあるのだが、とても素人の手に及ぶ物ではなかった。
長野県の佐久地方では畑で栽培されているのだが、企業との契約を結んで作付けされており、栽培方法は企業秘密にされているらしく、未だに栽培は広がってない。
かなり昔に何かの雑誌で栽培化について書かれていたのを読んだ事はあるのだが、当時は関心が無かったので中身については記憶が無いのだ。
確か行政の研究機関と地域の農家との協力だったはずと調べてみたら、長野県園芸試験場である事が判った。公共の研究機関なら研究発表がなさているだろうとググルと、発芽についてしか見つける事ができない。
たぶん企業や地域との絡みもあり、栽培方法まではオープンにしていないようだ?

 個人でセンブリの研究をしていらっしゃる方があり、当地のセンブリは少し背が低いようなので、現物をお送りして地域特性が見られるかどうかを判断してもらい、合わせて栽培方法も教わろうと、サンプルの採取に行った訳である。
この方より何年か前にセンブリとムラサキセンブリの種を譲って頂き、蒔いたことが有るのだが、センブリの発芽率は低く、共生菌が影響するともしないとも言われているので、当地の自生地の土とコケを赤玉土に混ぜて種まきをしたらかなりの率で発芽した。
しかし、残念ながら夏の水分管理に失敗して枯らしてしまったのだ。

 当時は仕事の片手間だったので、とても管理しきれないだろうと栽培を諦めたのだが、暇になったので再度挑戦しようと言う訳だ。
やはり生え際の後退が進んだのも理由だが・・(^_^;

センブリは未だ殆ど蕾だったが、今年も育っている。山の神にお願いして2株だけいただいてきた。

                    薬草・ハーブ 鈴鹿山麓 自然生村