嵐過ぎ


 亀山の地に1時間で79ミリの降水量をもたらした台風17号は、我が畑にも少し爪痕を残していった。
畝の表土を流してしまい、芽が出たばかりの白菜やダイコンの根を露出せてしまったのだ。
 今日は朝から畝に肥料を撒き、次いで埋まった溝から土を上げ、苗をつまんでは根元に土を置いていく。
ダメになっている苗もあるので、管理機で畝立をして種を蒔き直した方がずっと早いが、これまで育った時間は取り戻せない。
僅かばかりの畑に一日を費やして未だ残ったが、嵐も吹けば雨も降る、農業の道もけっこう険しい。
 続きは明日だ。
女房は大して喜ばないが、今日の土産は人参とニラ。ささやかな収穫の喜びを胸に家路を急いだ。

 今日の百姓一句
嵐過ぎ 荒れし畑に 鍬立ちて